I012-2 精神科訪問看護指示料


(1) 精神科訪問看護指示料は、入院中以外の精神疾患を有する患者であって、適切な在宅医
療を確保するため、指定訪問看護に関する指示を行うことを評価するものであり、患者の
診療を担う保険医(精神科の医師に限る。)が診療に基づき指定訪問看護の必要性を認め、
当該患者又はその家族等の同意を得て、別紙様式17を参考に作成した精神科訪問看護指示
書に有効期間(6月以内に限る。)を記載して、当該患者又はその家族等が選定する訪問
看護ステーションに対して交付した場合に算定する。なお、1か月の指示を行う場合には、
精神科訪問看護指示書に有効期間を記載することを要しない。
(2) 精神科訪問看護指示書を交付した保険医(精神科の医師に限る。)は、在宅療養に必要
な衛生材料及び保険医療材料(以下「衛生材料等」という。)の量の把握に努め、十分な
量の衛生材料等を患者に支給すること。
(3) 精神科訪問看護の指示は、当該患者に対して主として診療を行う保険医療機関が行うこ
とを原則とし、退院時に1回算定できるほか、在宅での療養を行っている患者について1
月に1回を限度として算定できる。なお、同一月において、1人の患者について複数の訪
問看護ステーションに対して訪問看護指示書を交付した場合であっても、当該指示料は、
1月に1回を限度に算定するものであること。
ただし、A保険医療機関と特別の関係にあるB保険医療機関において区分番号「C00
5」在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号「C005-1-2」同一建物居住者在宅患
者訪問看護・指導料及び精神科訪問看護・指導料を算定している月においては、A保険医
療機関は当該患者について区分番号「C007」訪問看護指示料は算定できない。
(4) 精神科特別訪問看護指示加算は、当該患者が服薬中断等により急性増悪した場合であっ
て、当該患者の診療を担う保険医(精神科の医師に限る。)が、一時的に頻回の指定訪問看護を当該患者に対して行う必要性を認め、当該患者又はその家族等の同意を得て、別紙
様式17の2を参考に作成した精神科特別訪問看護指示書を、当該患者等が選定する訪問看
護ステーションに対して交付した場合に、1月に1回を限度として算定する。
ここでいう一時的に頻回の指定訪問看護を行う必要性とは、恒常的な頻回の指定訪問看
護の必要性ではなく、状態の変化等で日常行っている指定訪問看護の回数では対応できな
い場合であること。また、その理由等については、精神科特別訪問看護指示書に記載する
こと。
なお、当該頻回の指定訪問看護は、当該特別の指示に係る診療の日から14日以内に限り
実施するものであること。
(5) 患者の診療を行った精神科の医師は、指定訪問看護の必要性を認めた場合には、診療に
基づき速やかに精神科訪問看護指示書及び精神科特別訪問看護指示書(以下この項におい
て「精神科訪問看護指示書等」という。)を作成すること。当該精神科訪問看護指示書等
には、緊急時の連絡先として、診療を行った保険医療機関の電話番号等を必ず記載した上
で、訪問看護ステーションに交付すること。
なお、精神科訪問看護指示書等は、特に患者の求めに応じて、患者又はその家族等を介
して訪問看護ステーションに交付できるものであること。
(6) 主治医は、交付した精神科訪問看護指示書等の写しを診療録に添付すること。
(7) 患者の診療を担う保険医(精神科の医師に限る。)は、当該精神科訪問看護指示書交付
後であっても、患者の病状等に応じてその期間を変更することができるものであること。
なお、指定訪問看護の指示を行った保険医療機関は、訪問看護ステーションからの対象患
者について相談等があった場合には、懇切丁寧に対応すること。
(8) 「注3」に規定する衛生材料等提供加算は、在宅療養において衛生材料等が必要な患者
に対し、当該患者へ精神科訪問看護を実施している訪問看護ステーションから提出された
精神科訪問看護計画書及び精神科訪問看護報告書を基に、療養上必要な量について判断の
上、必要かつ十分な量の衛生材料等を患者に支給した場合に算定する。
(9) 「C002」在宅時医学総合管理料、「C002-2」施設入居時等医学総合管理料、
「C003」在宅がん医療総合診療料、「C005-2」在宅患者訪問点滴注射管理指導
料、第2部第2節第1款の各区分に規定する在宅療養指導管理料を算定した場合は、「注
3」の加算は当該管理料等に含まれ別に算定できない。